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My Bloody Valentine/Loveless

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聴いてるだけで高揚してくる

blog始めてから、以前聴いたアルバムをいろいろ聴き直したりしてるんだけど、自分の好みが変わってるせいなのか、ぴんとこないものも多い。特にノイジーなロック系の音は今聴くと疲れてしまう。だからこれもしばらく聴かないままでした。

それをあえて取り上げたのは、こないだ書いたFREEの記事のコメントを読んで、ハンブル・パイをはじめとした70年前後のロックを改めて聴いてみたからなのです。ハンブル・パイもフィルモアのライブを聞いてたりもするのですが、音楽そのものは好みなのに、この当時定番だった長いギターソロがうっとおしい。昔はそれがいいと思ったもんだけど、曲構成を壊してまで自己主張するソロはなんか受け付けないのです(オルガンとかだと長いソロでも何故かわりと平気なのだけど)。

で、自分にとって気持ちいいギターとは、と考えた時に頭に浮かんできたアルバムがこれ。久しぶりにCDを引っ張り出してジャケットを眺めながらPCではなく、プレイヤーにかけました。これはなるべくいい音で聴きたいのです。
聴き始めるとやっぱり最高で、1曲目の途中で爆音にしたくなり、ヘッドフォンをつけてボリュームを上げました。初めてこれを聴いた時と同じように。

とにかく今までまったく聴いたことのない音楽だったのです。なんといっても何重にも折り重なったギターの音の洪水が凄く、といってもツイン・ギター、トリプル・ギターがソロを重ねるというのではなく、ノイジーなギター音をサンプリングしてスタジオで組み合わせられているようなのですが、出来上がった音はなんとも魅力的。

その音の塊の奥のほうから男女のうたごえがかすかに聴こえてくる。メロディはポップなのですが、通常のレコードと比べるととてもバランスの悪い音像なのでそれに気づいたのは何度か聴いたあとでした。しかし、ヴォーカルの音が前に出た通常のミックスではこの音楽の魅力はなくなります。彼らはそれを十分理解していたのでしょう。

その後彼らのフォロワーはいっぱい現れて、そのいくつかは僕も聴いたのですが、これを超える気持ちよくかつオリジナリティに満ちた音楽は聴くことが出来ませんでした。彼ら自身もこれ以降作品を生み出していません。

片岡義男が「僕はプレスリーが大好き」のなかで“いつラジオの音量をあげたか”なんて書いてますが、自分にとって大切な音楽に出会うとそういう反応をしてしまうもんなんですね。今でもこのアルバムが自分のなかでそういう存在であることが確認できて良かったです。

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